咽喉頭異常感症 梅核気 ヒステリー球 ストレスと喉

 

こんにちは。

先日flumpool山村隆太さんが機能性発声障害で活動休止の記事を挙げ、「機能性」にてついて少し解説しましたが、本日は広義ではこの機能性発声障害の一つともいえる、梅核気、ヒステリー球などとも呼ばれる「咽喉頭異常感症」について書かせていただきます。

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1.咽喉頭異常感症、ヒステリー球、梅核気とは

2.私が陥った症状、経緯

3.解決への工夫と半夏厚朴湯

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1.咽喉頭異常感症とは

例の山村隆太さんの記事でも述べましたが、この症状は目に見える悪いところは無いのです発声器官の状態はいたって正常で、声は出せる状態であるのに、くせや習慣的なもの、また心理的なものにより、うまく動かすことが出来ない、または動かせるが違和感がある状態のことを指します。軽度の失声症とも言えるかもしれませんね。

 

2.私が陥った症状、経緯

実を言いますと私も経験しています。というより声の治療に積極的な耳鼻咽喉科に行き、一通り検査をしてもらいましたが、やはり私も(スコープなどで目に見える)異常はないと言われたのです。当時の状態が機能性発声障害そのものであったことを理解したのはそれから2年後でしたね。そして今でもストレスを感じると容易にこの症状が現れます。何のことはありません。

 

1)口渇の副作用がある抗ヒスタミン剤が含まれる花粉症の薬を2か月飲み続け、喉に違和感を感じていた

2)職場にストレッサーが何人かおり、仕事上その人達と会わざるを得ない状況であった

3)1)2)のストレスを抱えたままステージに上がり、良い歌唱が出来るはずもなく自己嫌悪と周りからの批判でさらにストレスに

 

これが続き見事にダメになりました。端的に言うとストレスでうまいこと歌えなくなったよー!ってことです。私の症状はどちらかといえば梅核気という東洋医学で知られる物に近く、まさしく喉に梅干しの種があるような感じがする、というものでした。恐らくストレスにより喉頭周辺のいづれかの筋肉が緊張することによって、そのような感覚(錯覚)が起こったのだと思われます。当時はそんなことは知らなかったのでお医者さんに疑いの目を向けて「ちゃんと診察してないんじゃないか、見落としているんじゃないか」とすら思っていました。

 

3.解決への工夫と半夏厚朴湯

1)については簡単ですね。抗ヒスタミン剤の含まれる薬(使用していたのはアレグラ)を辞めました。そして、花粉症の時期はマスク、花粉症対策飴(後で紹介いたします)、花粉除けスプレー(こちらも後で紹介いたします)の3つを使用し、なるべく外に出ないようにしました。

 

2)については偶然にも最大のストレッサーはご自分の別の仕事が忙しくなったようで当時の私の職場には来なくなったので離れることが出来ました。もちろん他にもストレッサーがいましたが、単純に彼女たちに嫌われないようにしよう(といっても好きだったわけではなく、単純に上司であるからでした)と思うことを辞め、またなんであんなにひどいことを言うのだろう?という答えのでない問いを持つのを辞めました。さらに幸いなことに、同職場に同じように同じ人からの被害に苦しんでいた人が見つかり共感しあえたことで私だけじゃないんだと思えたことが救いとなりました。

 

3)については1)2)を実行したうえで、思い切って2,3か月ほどお休みを頂きました。そんな状態でステージで歌ってもうまく歌えなくてストレスにストレスが重なるし自分を追い込むだけだと判断したためです。

 

半夏厚朴湯

1)2)3)に加え、偶然にも当時「こんな症状有りませんか?」と半夏厚朴湯のCMが目に入ってきました。その中に「ストレスからくる喉のつかえ感」という項目(一字一句正確でなかったらすみません)があり、飛びつきました。果たして、これが効いたのです。そこから調べるにつれ私はインターネット上で「梅核気」という症状を見つけ私の「なんだかよく分からないが喉にポリープがあるようでうまく歌えない」という状態に名前があることを知りました。そして解決に必要なのは喉を労わることではなく、ストレスを消し去ることだと理解したのです。

 

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――その後、人に話したり、ストレッチやヨガをしたり、発声のトレーニングを工夫しつつも当時まだきちんと発声を習い始めて1年も経っていなかったので、別にうまくならなくてもいいや、てか1年でそんなうまくなってたらみんな歌手になってるっしょ、ある程度の時間は必要必要、と、焦ることを辞めたりと様々なストレス解消、または思考の転換を図り自然と治っていきました。今もちょっとしたストレスを抱えると喉に違和感が現れますが上手に付き合うようにしていますし、転んでもタダでは起きない精神をフル活用して、どこかの筋肉が緊張して起こるということはその部分を弛緩させるような発声をしてみれば良いのではないか、とハミングやリップロールを試したりしています。なにか進展があれば順次お伝えしたいと思います。

 

私のようになんだかよく分からないけど声が出ない、喉がつまる、喉に異物感を感じる、という人が一人でも改善しますように、また咽喉頭異常感症 梅核気 ヒステリー球といった症状を知覚し、原因を見つけて対処できますように、願っております。